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TEL. 03-5471-0531

〒140-0013  東京都品川区南大井3-15-5



フジ株式会社

会社名:フジ株式会社
本社:埼玉県戸田市美女木3-19-12
電話:048-422-2222
「コンビニに並んでいる商品パッケージの多くを印刷している」というフジ株式会社は、一昨年の夏にウエブテック株式会社の枚葉印刷機専用インライン印刷品質検査装置「PIS3000」を導入し、顧客からの厳しい品質要求に応えている。

フジ(株)は、パッケージの印刷を手懸ける下請け専門の印刷会社で約90名の従業員を抱えている。顧客の半数以上が大手印刷会社とあって、その確かな技術力は評判を呼び、牛乳から菓子類、タバコ、化粧品、本の表紙まで幅広くこなしている。

保有設備は、枚葉オフセット印刷機9台(L全6色機2台、同5色機1台、K全8色機2台、同6色機3台、同5色機1台/すべてUV対応)のほか、K全オートン2台(うち1台はブランキング装置付き)、L全オートン1台、ストレートグルアー3台、トリミングマシーン1台などを持ち、印刷から加工までの一貫体制を構築している。PIS3000は、9台の枚葉印刷機のうちK全の6台に搭載されている。


                   


検査装置の導入は「下請けとして、第一に品質の確保を考えた。当社でクレームを出すということは、代表で取ってくる印刷会社さんの欠点となり、仕事が無くなるなどの迷惑をかけてしまう。まずは、お客様の信用を失わないことが最も重要だった。また、ある程度、納期対応ができているため品質向上は下請け専門として競合他社との競争のためにも必要なこと」(斎藤操工場長)と、品質による信用アップと他社との差別化を図るため、約5年前より検討を重ねてきた。

導入以前には、6名を検査専門に雇い、刷本1パレットに対して必ず1枚抜き取り検査を行っていたという。「数千枚の中から1枚しかチェックしないため連続的なものはできても、瞬間的なものの目視検査はとても無理だった。当時はそれでも効果はあったが、現在では1つの欠陥も許されない時代になった。いくら印刷がうまいと言われても、油タレや水タレ、地ヨゴレなどはどうしてもゼロにはできないため、機械に頼らざるをえない」と斎藤工場長は人による検査で安定した結果を得ることの難しさを語る。

機械選定にあたり斎藤工場長は「最初にPIS3000の話しを聞いた時、今までの検査装置と変わりがないと思っていたが、すでに活用されている印刷会社の現場を見せてもらったことが導入のきっかけとなった。ウエブテックさんからデモ機を借りることができたのも大きい」と経緯を話し、決め手として、カメラが圧胴の上に設置され、用紙が動かないことに加え、特殊紙への対応をポイントに挙げた。

斎藤工場長の話しにもあるように、枚葉印刷機用に開発されたPIS3000は、シートの安定化を行う装置『シートスタビライジングシステム』、欠陥部分を高いコントラストで映し出す照明システム『ディレクショナルライティングシステム』、欠陥部分を高いコントラストで撮像するカメラシステム『デジタル3板式CCDラインスキャンカメラ』の3つの機能が最大の特長となっている。



                  


導入後には「6台全機を同じレベルに設定してもらい品質が非常に安定した。オペレーターが若いこともあり、すぐに扱いにも慣れた。当社では、一日に印刷機一台あたり平均1万回転で約6万枚のパッケージを印刷しているが、クレームになりそうなところでカメラがチェックしてくれるため、そのつど印刷機を調整し対処ができるようになった。昨年の9月から印刷物に対するクレームはゼロ。今までありえなかったこと」と斎藤工場長も驚きを隠せない程の成果を上げている。さらに、品質が向上したことにより「お客様の反応がよく、難しい仕事が集まってくるようになった。一昨年までは一年のうち2ヵ月は閑散期があったが、最近ではなくなった」(斎藤工場長)と仕事の確保にも大きく貢献しているようだ。

また、ウエブテック(株)では2005年から3ヵ月に一度、定期メンテナンスの案内を行っているが、「レンズと照明のため、インキミストの関係でレンズが曇ってくると能力が落ちるが、分かっていれば、ほとんどメンテナンスの必要はない」(斎藤工場長)と細かなサポート体制に感謝をするとともに、手間のかからない良さを話す。

このように、PIS3000のもたらした効果は大きなものがあるが、同社の従業員の技術力の高さもあっての結果。斎藤工場長は「不良が出た際の意識のもっていき方を現場の従業員に常に話している。意識がなければすべて終わり。理解して自意識をもって仕事に励むことが技術の向上につながっていく」と従業員との対話に重点を置いた教育を行うことで、技術力に研きをかけている。
                                     
また、同社では、クレームに対してお客様に迷惑をかけるという認識をもつため、トレーサビリティーがすぐに分かる仕組みを約10年前より構築している。そこへ行きついたのは、マイナス25度の冷凍庫の中で検品作業を行った斎藤工場長の苦い経験からとのこと。「クレームは謝って済む問題とは違う。原因究明とその対策をしっかりとやらなければ厳しいと思い知らされた。これだけのものを構築していれば、ISOをすぐに取得できると人に言われることもあるが、逆にできているのであれば、今よりもさらに良いことを応用力をきかせてやった方がお客様のためになる」(斎藤工場長)とISOに縛られることのない展開を模索している。

さらに来期には、CTPの導入も計画されており、斎藤工場長は「さまざまなメーカーさんの話しを聞きながら、UVオフセット以外の水なしやEBの技術、ユポやフィルム関係の方向は考えている。しかし、今のところは紙だけで手一杯のため、裏と表を一緒に仕上げるなど、いかにコストを減少させるかが優先。機械設備への投資も積極的に行っていく。削減だけではギスギスするだけ」と現状に甘んじることなく次のステップを見据えている。

導入後まもなく2年が経過するPIS3000。斎藤工場長は「今まで従業員には、機械にばかり頼ってはいけないと言い続けてきたが、すでに人間の目では不可能なところまできており、PIS3000に頼っている。もちろん、良い製品だからこそ頼りにできる」とその能力に絶大な信頼をおいている。


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